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11月12日~14日 恒例の松木塾「催眠合宿」を徳島県の祖谷渓を会場に行いました。

 毎年9月~10月にかけて実施している催眠技法トレーニング(松木塾「催眠合宿」)を今年は徳島県の祖谷渓を会場に行いました。この合宿は催眠療法の技術向上を目指して、臨床に携わるメンバーのさらなる高みを目指して実施してきたものです。今年も、精神科医、小児精神科医、外科医、臨床心理士、公認心理師などのさまざまな職種の方々が参加されました。

「催眠の多次元的理解1~臨床技術としての催眠療法を紐解く」と題して、私の持論である「催眠トランス空間論」を臨床技術という観点から整理し直して皆さんとともに学びました。催眠を平面的で二次元的な現象として理解するのでなく、多次元的な現象として理解して、その視点から催眠状態を「生物心理社会モデル」という理論的枠組みで捉え直し臨床に活かすことを学びました。

 体験学習としては、①「気持ちを伝える」ワーク,②「体の声を聴く」ワークを行いました。これまでも何度か研修でやったワークですが、ペアの相手が変わるとまた新たな体験が得られて学びも深かったようです。

①の「気持ちを伝える」ワークでは、演劇の竹内敏春先生の「ことばが劈かれるとき」のワークを参考に、患者(Cl)にメッセージを伝える時の体感的感覚を「声をかける」側と「声を聴く」側とに分かれて体験しました。

②の「体の声を聴く」ワークでは、野口体操で有名な野口三千三先生の身体論、「生きているからだは皮膚に包まれた液体である」(⇒「生きている人間のからだ、それは皮膚という生きた袋の中に液体的なものがいっぱい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいるのだ」(野口))を基本に据えながら、メンバー相互にペアの相手の足首を持って軽く体を揺らして、体感の伝達する様を周波数の波の伝わり方として受け止めて、波のうまく伝わる場所とそうでない場所(滞りのある場所)の感覚の違いを体験的につかむ練習を行いました。

また、「倍音」の仕組みを知るためにシンギング・ボウルを使ってさまざまな倍音を作り

出す体験もしました。整数次倍音、非整数次倍音の違いやその特徴を把握するべく体験学習しました。後半はメンバーの1人が「ホーミー」やオーストラリア原住民、アボリジニの金管楽器であるディジャリドゥの実演をしてくれて聴覚を鍛えました。臨床家にとって聴覚による共感作業はとても重要であることを学びました。

 また、2日目のワークでは、祖谷渓にある「落合集落」の見学に行きました。旧長岡家の見学を終えて、近くの神社(三所神社)に参詣しましたが、この神社の土地の“気”に触れることができて浄化された気持ちになりました。土地の“気”の癒しは本物だと思いました。

祖谷渓合宿 夕食タイム 皆さんと

▲祖谷渓合宿 夕食タイム 皆さんと