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コロナ禍でのこころと身体の健康について

コロナ禍でのこころと身体の健康
-いつでもどこでも簡単にできるストレスマネジメントのススメ-

 

1.コロナ禍での不安に伴うストレスについて

 

 感染ピークが少し見えてはきたものの、なかなか先行きの見えないコロナ感染症については、大人だけでなく子ども達も感染予防のためのマスクの着用やワクチン接種など、非常に大きなストレスが強いられてきています。このような中で、心と身体にさまざまな異変が生じていることが言われています。このような中でいかに心や身体の健康を維持するのかは大切な問題です。私は、これまでさまざまな職場や学校で、コロナ禍でのストレスマネジメントについて話をしてきましたので、ここでもその一部を紹介したいと思います。

 先ずは、コロナ禍で生じる不安についてですが、コロナ感染症に伴う不安について、京都市のスクールカウンセラー部会で紹介されたものによると、コロナ感染症伴になう不安には以下のようなものがあります。

1) いつまでの不安…いつ終息(収束)するのか、長期化の不安
2) 何がの不安…多様な情報による混乱と信憑性に関する不安(デマの拡散等)
3) 誰が、どこからの不安…感染の不安からの差別意識や嫌悪感などの蔓延
4)どうすればの不安…外出自粛等による不自由感やストレスからの不安と怒り(DVや虐待)

 

2.不安に伴う攻撃的感情への対応について(振り回されないために)

 

1)不安に伴う攻撃的感情は誰にでも起こり得る状態(「不安な気持ちからの反応であること」)の理解

 ⇒不安は色々な気持ちを引き起こします。すぐにカッとして誰かに八つ当たりしたくなったり、落ち着かない気分になるのは当たり前と言うことの理解が大事です。この理解が進まないと、喧嘩や時にはDV,子どもへの八つ当たり(虐待?)へと発展してしまいます。

2)イライラしている人を見たら、「不安な気持ちがあるのだ」と思ってみる。

 そう思うだけでも、イライラしている人との適切で良好な距離が保てて不要な争いごとにならずに済みます。

 

3. ストレスマネジメントの活用は即効的で効果的!

⇒別紙(JSSMからのメッセージの活用):「コロナ対策 あ・か・さ・た・な」を参考に

 

4.コロナ感染症の蔓延で不安が高まった時の子どもの反応

(基本的には災害時などのストレス障害と同様の反応をすることがあります)

⇒急性ストレス反応の3つの反応(反復性・侵入性症状(フラッシュバックなど),反応性の麻痺,回避性症状,過覚醒症状)の内の過覚醒状態(交感神経系の反応が強くなる身体や精神の状態)が特に強くなることが多いと言われています。

 

Ex.・寝付きが悪かったり、夜中に目を覚ましたりする・食欲がない・原因のはっきりしない頭痛や腹痛の訴え・いつもよりテンションが高い・怒りっぽくなる・落ち着きがなくなる・反抗的になる など

他には、
・過敏になる・ふさぎ込む・不安がる・いつもよりも親に甘える

こうした反応が日常生活でじわじわと増えてきます。そんなときの親の対応も考えておきましょう。

 

⇒親の対応

・「大丈夫だよ」「なんとかなるよ」と言葉で伝える

・コロナ感染症に関する正しい知識や予防法を子どもにわかる方法で伝える

・可能な限り規則正しい日常生活を送る(食事・睡眠・適度な運動)

・リラックスしたり楽しんだりする時間を持つ

・家族団らんや友達との関わりを可能な方法で持つ

・マスコミの過激な情報に振り回されない

 

 ちょっとしたことですが、親が安定した対応をすることで子どもは必ず落ち着きますので、行ってみて下さい。

〈一部、SC部会資料から引用しました〉

 

※日本ストレスマネジメント学会では、コロナ禍でも心と身体を健康に保つために必要な対策を「コロナ対策 あ・か・さ・た・な」で示していますので、参考になさって下さい。

※また、拙著「親子で楽しむストレスマネジメント」の中に、家でできる簡単なリラックス法を紹介していますので、その一部もここに紹介しますので参考になさって下さい。

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